想像力(≒思いやり)を育てる場としての防災

※昨年3月7日のFacebook記事から転載

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防災ゲーム「なまずの学校」をしてきました。
実は肝は、それをやる前のアイスブレイクで使った「お芝居遊び」

<“相手を想う”を体感する遊び>

1~50のカードをランダムに配って、配られた数字によってキャラクターを与える遊び。
1回目は数字の大小で、「地味な趣味派手な趣味」を持つヒトになってもらって、会場の中から、自分と同じ数字のヒトをみつけてペアになってもらう。

2回目は「小さいもの大きなもの」を扱う営業マンになってもらって、同じく同じ数字のヒトを探すという遊び。
※もちろん数字を知っているのは本人だけ。相手が言う情報を頼りに数字を予想して合わせるというもの

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この遊び、「参加者1人1人が全員と対話する」という仕掛けで、新学級の友達作りとかでもされてます。また声を出して動いてもらうことは、意見交換などで喋りやすくさせる仕掛けになります。

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ですが、実は一番の目的はそれではなく、「違いをしること」です。

 

「地味か派手か」「大きいか小さいか」僕達は同じ日本語をつかってますけど、それぞれその言葉から連想することが違います。この遊びでは、その違いを数値化して可視化させることができます。

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だからこそ、「何かを伝える時」「何かを聞く時」のどちらもそれぞれ工夫が必要、自分の頭の中にあるものを伝えるときは、相互に工夫が必要という体験をしてもらいつつ、そのまま自分たちが選んだ相手をパートナーにして、ゲームに参加してもらいました。

<なまずの学校本番>

「なまずの学校」はある災害の状況を見せて、この状況に有効だと思うアイテムを場(50種類あるカード)の中から、1枚選んでもらうというゲーム
答えは複数あるし、模範解答以外の回答にも点数が与えられます。

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このゲームの目的は、「正しい知識」を身に着けてもらうこともそうですが、一番の目的は違います。

それは「災害現場を想像してもらう」ことです。

みなさん、僕から「想像してください」と言ってないのに、現場の状況を想像して、その場で使えるもの、自分たちができることを、その場にあるカードから選んでくれます。小学生たちにしたときも、みんないろんな回答をしてくれました。

このとき、使っているチカラは「想像力」という頭の中のチカラです。
そして、想像力が源になって生まれるのは「思いやり」です。

最初の「お芝居遊び」でも、違いがあるからこそ、伝えるのに相手を慮ることが必要だとしり、「なまずの学校」でも、相手の状況を想像し、何ができるかを考えることの体験をしました。

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防災訓練の呼びかけをするときに、

「自分のことは自分で守るから」

「うちは大丈夫だから」と言われることがあります。

当然、それが最優先です。自分の身を守ることが最優先です。

では、「まちの防災訓練」って何のためにあるのでしょうか。

僕は、そこは「まちの思いやりを育てる場」という見方をしたらどうかと思っています。

自分たちより、少し困っているヒト(老夫婦、障がい者、赤ちゃん)の状況を想像し、思いやることを培う場に、防災訓練はなれると思っています。

そういう観点から、防災訓練のプログラムを組んでみるのも、これまで参加しにくかった人達が集まるきっかけになるかもしれません。

そもそも、地域活動の始まりって「思いやり」ですよね。きっと福祉でも子育てでも防犯でも。誰かが誰かを思いやることから始まったような気がしています。

そんな感じのお話をしてきました。
とは言え、こんな固い感じじゃなくてゲラゲラ笑いの絶えない時間を過ごせたと思っています。

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また、どこかの機会があれば、こんなゲームのセット、お持ちしますのでどうぞ声をかけてくださいな(´・ω・`)ノ

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